消極損害とは、事故がなければ得ることが出来たにもかかわらず、事故により得ることが出来なくなった財産的損害のことです。主なものとして、休業損害、後遺障害逸失利益、死亡逸失利益があります。
どのような場合に、どのような消極損害が問題となるのかは以下のとおりです。
ケース | 問題となる消極損害 |
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I.傷害を負った+後遺障害なし | 休業損害 |
II.傷害を負った+後遺障害が残存 | 休業損害+後遺障害逸失利益 |
III.死亡事故 | 死亡逸失利益 |
上記IIのケースでは、症状固定前は休業損害が問題となり、症状固定後は後遺障害逸失利益が問題となります(→「症状固定とは」)。
休業損害とは 休業損害とは、被害者が事故による受傷により、治療または療養のために休業あるいは不十分な就業を余儀なくされたことにより、得べかりし収入を得ることが出来なかったことによる損害のことをいいます。 算定式 休業損害...
後遺障害逸失利益とは 後遺障害逸失利益とは、被害者が後遺障害を残し、労働能力が減少したことによる収入額の減少のことをいいます。逸失利益は症状固定時以降に認められるもので(症状固定の前までは休業損害として算定される)、算定...
死亡逸失利益とは 死亡逸失利益とは、死亡した被害者が仮に生きていれば受け取ることが出来たはずの収入分のことです。 考え方としては、後遺障害逸失利益の場合と同様であり、後遺障害により労働能力が100パーセント失われた場合の...